軽さと強度の話


今回のシリーズテーマは「軽さ」です。それも圧倒的な。この時点で既製品の中から革を選択するのは難しいと判断をし、オリジナルの革をゼロから作る方向で動き出しました。まずは入手もしやすく安定もしている牛革を検討しました。量産を考えた場合には牛革は一番適している革素材だと思ったからです。ただ問題は「軽さ」の部分です

 

 

 

少しだけ深ボリをしてご説明をします。牛革はだいたい1.8ミリ〜2ミリぐらいの厚みがあります。例えば2ミリの牛革を1ミリまで薄くすれば、それなりに軽いバッグは出来るかと思います。ただナイロン製のバッグと比較をしてしまうとそれでもまだ重たいと感じるレベルだと思います。体感的に軽いと感じてもらうには、牛革を0.5ミリぐらいまで薄くしないと軽いとは感じられないと思います。実際に牛革を0.5ミリまで薄くしてバッグを作ることは可能です。ただ可能ではありますが新たな問題が発生します。「強度」がなくなるという問題です。

 

 

 

一般的に革は丈夫で強度が強く、長く使えるモノという認識があると思いますが、それはあくまである程度の革の厚みがあって成り立っているお話です。わかりやすい例えでいうと、コンサートや入場券などのチケットをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。チケットはミシン目から簡単に手でちぎることが出来て半券になるかと思いますがあれと同じ状態になります。薄い革は縫ったミシン目から驚くほど簡単に革が切れます。牛革に強度を持たせるためにはどうしてもある程度の厚みが必要になってきます。バッグで考えたら最低でも1ミリの厚みは必要になってきます。この段階で、ナイロンバッグよりも軽いバッグを作ることは牛革では難しいという判断になりました。今回の企画からまず牛革は候補として外れました…。

 

さて、何の革がベストなんだろうか?革素材の追求はさらに深くなっていきました。続きはまた。

 

 

 

 

 

LIGHT OF MY LIFE

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作り手である私たちはただモノを作るだけではなく、商品が出来るまでの情報ももっともっと丁寧にお伝えしていくことがとても大切なことだと思っています。素材の違いや作りの違い、メリットやデメリット、それらを作るモノ作りの背景、そして何よりも作り手の想いなどを様々な角度からこのコラムを通じてお伝え出来ればと思っております。

 

 

 

 

 

 
「さぁ、意識を変えていこう!」
OTL/MIND SHIFT
 

私たちは今までの常識にはとらわれず、意識をかえて、みかたをかえて、考え方をかえたアトル/マインドシフトらしい新しい切り口の商品をこれからも作り続けていきたいと思っています。

 

 

 

 

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